西大台を行く |
■ | 登山日 | 2018年5月27日 |
■ | 天気 | 晴れ |
■ | 同行者 | 有志 |
■ | 行程 | 大台ヶ原駐車場8:10−8:11大台教会8:15−8:18出入り口ゲート−8:22分岐−8:29ナゴヤ谷上流部(渡渉)−8:36松浦武四郎分骨碑8:44−9:23中ノ谷上流部(渡渉)9:40−9:48七ツ池−10:22ヤマト谷上流部(渡渉)10:33−10:40開拓跡10:48−10:51ワサビ谷(渡渉)−11:04開拓分岐−11:18ミズナラ巨木(カボチャの木)11:22−11:25展望台12:36−12:54開拓分岐−12:56赤い吊り橋−13:00赤い吊り橋−13:29タタラ力水−13:38中ノ谷(木橋)−14:03ナゴヤ谷(木橋)−14:12分岐−14:18出入り口ゲート14:24−14:30大台ヶ原駐車場【約9.5km】
(途中休憩、撮影時間含む) |
■ | 行程断面図 |
※標高には誤差がある可能性があります |
過日,jino氏より,西大台の利用調整地区へ行くが行かないかとのお誘いを受け,参加することにした.利用調整地区とは,原生的な自然の残る西大台地区の1日の立入人数を制限して環境保全を図る取り組みで,11年前に指定されたものである.全国で知床とここの2カ所だけとのことである.入山するには,事前に利用申請を行って許可を得,また,事前講習を受けなければならない.かつて,何回かこの地区を歩いたことがあるが,規制がかかってからは初めてである.
朝4時40分,集合場所に行くと,jino氏がすでに到着していた.やがて他の参加者も到着し,車3台に分乗し,大台ヶ原を目指す.大台ヶ原ドライブウエイの途中の展望所から,大峰の山々がきれいに見えていた.7時過ぎ大台ヶ原駐車場に到着.7時半からビジターセンターで利用調整地区への入山前の事前レクチャーを30分ほど受け,利用許可証を受け取る.8時過ぎ出発.大台教会へ寄ったあと,出入り口のゲートへ.ここで係員のチェックを受ける.種落としマットで靴底をきれいにし入山.少し行ったところに分岐がある.コースは周回コースとなっており,我々は半時計回りにたどることとする.
大台ドライブウエイ途中の展望所から大峰山脈を望む 釈迦ヶ岳方面 |
弥山・八経ヶ岳 |
行者還岳 |
カマツカの花が満開だった |
大台教会へ向かう道 |
大台教会 |
大台教会の庭に咲くシロヤシオ |
分岐 |
ゆっくりとナゴヤ谷源流部に向かって下っていく.源流部は平坦地となっており,バイケイソウの群落が広がっている.ナゴヤ谷を渡り,まず松浦武四郎の分骨碑へ寄り道する.北海道の名付け親としても知られる松浦武四郎は晩年大台ヶ原を愛し,この地への分骨を望んだとのことである.いったんナゴヤ谷源流部へと戻り,歩を先に進める.木々の新緑が日の光に輝いている.中ノ谷の上流部を渡渉し,七ッ池に来るが,池は無いようだ.新緑を,そして林床の苔の緑を楽しみながらヤマト谷へ到着.渡渉したところで大休止.清流が流れ木々の緑がきれいだ.さらに先へ進み開拓跡へ.明治時代,この地を開拓し農業を試みたが,寒冷のため作物が育たなかったようだ.ここには簡易トイレ用のブースが設けられている.
ナゴヤ谷源流部に向かって下る |
ナゴヤ谷源流部は平坦になっており,バイケイソウの群落がある |
源流部を渡り,松浦武四郎分骨碑へ |
松浦武四郎分骨碑 |
碑面 |
見上げると,新緑がきれいだ |
七ツ池 |
林床のコケも素敵だ |
ヤマト谷を渡る ここで大休止 |
素敵な風景が広がっている |
さらに歩を進め・・・ |
開拓跡 |
簡易トイレのブース |
ひと息ついて,すぐ先のコウヤ谷,ワサビ谷を渡渉し,開拓分岐へと向かう.この付近もバイケイソウの群落が広がっている.ふと,前方に小動物を認める.遠くて正体がよくわからない.開拓分岐に到着.ここが今回のコースの最低部である.ここから逆峠を経て小処へとつながる登山道が分岐している.その途中にある展望所で昼食をとることとし,そちらに向かう.途中,根元付近がカボチャのように大きくふくらんだミズナラの巨木を見る.展望所からは東ノ川をはさんで向こうに大蛇ーを望むことが出来る.左に目を移すと,千石ーの岩壁が見える.中の滝も見えると言うことであったが,確認することは出来なかった.昼食をとりながら,ゆっくりとした時間を過ごす.
コウヤ谷を渡る |
バイケイソウの群落が広がっている |
ワサビ谷を渡る |
開拓分岐に向かって歩を進める |
開拓分岐 |
ミズナラの巨木 根元がカボチャのようにふくらんでいる |
近くにオオカミが向こうを向いて座っていた・・・(実は枯れ木) |
展望所から大蛇ーを望む(中央右の岩場,左は蒸籠ー) |
千石ーの岩壁も見える |
さて,帰路につく.開拓分岐まで戻り,駐車場を目指す.分岐からすぐ,赤い吊り橋を2つ渡る.その先しばらくは石のガレ場の登りである.足元に気をつけながら,ゆっくりと登っていく.ガレ場を登り切ると平坦な道となる.濃いオレンジのヤマツツジが満開である.途中,タタラ力水の標識を見るが,水は出ていないようだった.さらに進み,中ノ谷を木橋で渡り,ナゴヤ谷の水音を右下に聴きながら山道をたどっていく.その谷が近づいてきたところで再び木橋で渡る.その先は分岐までの登りである.笹原の中をずんずんと上っていく.一株のヤマツツジが満開の花をつけている.その先が分岐である.右に進路をとり駐車場に向かう.出入り口ゲートでチェックを受け,駐車場に到着する.帰路,小処温泉で汗を流し,18時過ぎ,無事帰着する.
帰路につく |
ミヤマシキミ |
行きには気づかなかったシロヤシオ |
開拓分岐に向かって歩を進める |
赤い吊橋を渡る |
続いてもう一つの赤い吊橋を渡る |
その先に続くガレ場の登り |
この付近ではカマツカもやっと咲き出したところだ |
ヤマツツジがきれいに咲いていた |
さらに歩を進める |
ヤマツツジ |
タタラ力水 |
中ノ谷にかかる木橋を渡る |
ギンリョウソウ |
木の幹にセミの抜け殻を見つけた |
ナゴヤ谷を木橋で渡る |
いよいよ最後の登り |
笹原の中を登る |
ヤマツツジ |
分岐まで戻ってきた |
新緑の西大台.利用人数が制限されている(この日は60人ほどが入山予定とのことであった)ため,出会う人も少なく静かな山歩きを楽しむことができ,大台らしい自然を満喫できる大満足の山行だった.