筏師の道(矢の川〜片川)

宮の坂

宮の坂
               
登山日  2017年4月2日
天気  晴れ
同行者  有志
行程 矢の川_駐車地9:48−10:22宮の坂登り口−10:30神社跡10:41−10:55切り通し・地蔵10:58−11:18尾根_休憩11:25−11:32 365m標高点11:37−12:16桃太郎岩_昼食休憩13:03−13:15片川_駐車地   
(途中休憩、撮影時間含む)



年に数回行っている有志での山歩き.今回は,かつて,北山から北山川・熊野川を新宮まで材木を筏に組んで運搬していた筏師たちが,帰路に使ったという筏師の道を歩くということなので,参加した.今回歩くのは紀和町矢の川から御浜町片川の間である.コースとしては,矢の川から片川へと本来とは逆向きに歩くとのことであるが,一方で,この道は,この山間部と新宮とを結ぶ最短距離の道でもあったという.

 下山地の片川へ車を置き,乗り合わせで矢の川の駐車地へ向かう.準備を整えて出発する.矢の川の,のどかな里山風景の広がる中をしばらく歩いた後,山道に入る.川に沿って杉の植林の中を行く.しばらく行くと,道が崩落しているという.どうやら渡渉地点を通り過ぎてしまったようだ.少し戻って,テープを目印に川を渡る.と,その先には石畳道に続いて石段道が伸びている.360段もあるという宮の坂である.峠にあったという神社への参詣道であったようだ.息を切らして登りついた尾根を少し右に辿ると,苔むした石垣に囲まれた神社跡があった.

矢の川
矢の川の里山

 
矢の川
のどかな里山の中を行く

 
道
杉の植林地の中を行く

 
川
道は川沿いを行く 

 
石畳道
川を渡ると石畳道が伸びていた

 
宮の坂
宮の坂の石段道を登る 
 
神社跡
石段道を登った先にある神社跡 
 

しばらく休憩した後,さらに先へ進む.少し下り,小沢を渡り,登りついた先が切り通しとなっており,脇に地蔵さんが祀られている.少し下ったあと,365mの標高点への登りである.途中の沢では,タゴガエルであろうか,岩陰からくぐもった鳴き声が聞こえる.365mの標高点の脇にも地蔵が祀られていた.

道

 
切り通し
切り通し 

 
地蔵
切り通しを抜けたところにお地蔵さんが祀られていた

 
道
さらに歩を進める

 
休憩
休憩

 
地蔵
365m標高点にあるお地蔵さん

 

桃太郎で昼食にしようということで,さらに先へ歩を進める.途中,道の真ん中に鎮座していたのは大きなヒキガエルであった.下った先の平地では,杉林の中に整然と積まれた石垣が見られ,かつては田畑や集落があったようだ.太い木の陰には祠も見られた.その先,鉄橋で右岸に渡り,しばらく行ったところで道ばたに苔むした道標を見つける.「右新宮道,左在所道」と読める.この新宮道がかつての筏師の道かとも思うが,よく分からない.その先,少し道に迷ったりしながら,桃太郎岩に到着.大きな岩が二つに割れている.その様子を桃太郎の生まれた桃に見立てたのだろう.少し上流には小さな滝もかかっている.ここで昼食休憩とする.桃太郎岩の表面に生えている地衣類やコケ類が面白いので写真に撮る..

分岐
分岐があり,筏師の道の標識がかかっている

 
ヒキガエル
途中で見かけた大きなヒキガエル

 
石垣
植林された杉の林の中の石垣

 
祠


 
道標
苔むした道標

 
石垣
苔に覆われた石垣

 
桃太郎岩
桃太郎岩

 
滝


 
地衣類
桃太郎岩に生える地衣類

 
苔


 
苔


 

たっぷりの昼食休憩をとったあと,片川の駐車地に向かう.到着後,片川の集落に寄り,付近を散策する.ここも,のどかな里山的風情を醸し出している.土地の人に話を聞くと,住民も3世帯4人しかいないとのことである.かつては,先ほど通ってきた所にもやはり集落があったとのことである.近くにある旧家の石垣は,丁寧に細工され,カミソリの刃一枚入るすき間もないものであった.シロバナタンポポやレンゲソウ,ほころび始めた桜を愛でながらの散策であった.

花
片川の駐車地に向かう途中で見かけた花

 
キブシ
キブシも花を咲かせている

 
片川の集落
片川の集落 赤い屋根は元小学校

 
石垣
旧家の石垣

 
神社
神社

 
花
シロバナタンポポ

 
花
レンゲソウ

 
花


 

今はもう通る人もいないいにしえの道を楽しむことの出来る山歩きであった.


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