大谷峠 |
■ | 登山日 | 2016年5月29日 |
■ | 天気 | 曇り |
■ | 同行者 | 有志 |
■ | 行程 | 大峪峠バス停9:20−9:40林道9:47−10:27深沢峠・茶屋跡10:35−11:20大谷峠11:28−11:54(昼食休憩)12:29−13:02展望岩13:08−13:46石仏−14:15奥地集落(S氏宅)14:16−14:35田本研三屋敷跡14:37−14:41神川郵便局前バス停
(途中休憩、撮影時間含む) |
折に触れ山歩きを楽しんでいる有志から,昔の生活道である深沢峠.大谷峠越えのお誘いを受け,参加した,この道は熊野市神川町と井戸町を結ぶいにしえの道である.
8時半,集合場所に行くと,すでに多くの方が到着されている.今回の参加は女性10名,男性5名である.近くのバス停に移動し,バスで新大峪トンネル入口近くの大峪峠バス停まで移動する.バス停脇には祠があり,地蔵さんが祀られている.あたりにはウツギの花が満開である.その中に潜り込むように出発.荒れた沢沿いに行くと砂防のための大きな石垣が積まれている.それをよじ登り,しばらくいったところで沢を渡り旧県道のヘアピンにカーブしたあたりに出る.
大峪峠バス停 |
お地蔵さん |
ウツギの花が満開である |
登山開始 |
砂防のための石積みをよじ登る |
コナスビの花が咲いていた |
道ははっきりしない |
小休止した後,県道を少し歩き,再び沢沿いの道に入る.荒れた沢をしばらく登ったあと,右岸の植林地の中にはいると,そこにはしっかりとした石畳の道が残っており,いにしえの生活道であったことが分かる.草や落ち葉に埋もれかけた石畳道を辿り,ひと登りすると深沢峠である.大谷峠の方向を矢印で指し示す標識が立っている.その先にあるのが茶屋跡のようである.ここで小休止.落ちている茶碗のかけらなどに昔の生活のあとを偲ぶことができる.
県道を少し歩き,再び沢沿いの道へ |
荒れた沢の中を登る |
左上の植林地を目指す |
植林地の中には立派な石畳道が |
ところどころ杉柴に埋もれかけている |
深沢峠 |
茶屋跡で小休止 |
さらに植林地の中を登る.ここにも石段が丁寧に組まれている.ただ,何カ所かある,沢筋を横切るところでは,道が流されてしまっている.やがて掘り割りに到着.傍らに“堺”と掘られた石柱が立っている.さて,ここからは下りである.杉柴の降り積もる中をひとしきり下った所に祠があり地蔵さんが祀られている.そこから右手に少し行ったところが大谷峠である.ここは飛鳥町へ向かう道,井戸町(木本町)へ向かう道,神川町碇地区への道の分岐点である.傍らに“右ハ木本道 左ハ飛鳥道”と掘られた石柱が立っている.少し戻り,神川町奥地地区への道を辿る.その先で道が地形図の波線道から外れているのに気づき,修正する.どうも山林作業道へ入ってしまったようだ.本来の尾根を通る道に復帰したところで,ちょうど昼時でもあり,昼食休憩とする.
石段道が続く |
沢筋では道が流されている |
フタリシズカを見つけた |
掘り割りを越える |
掘り割りの脇に立つ石柱 |
大谷峠手前に立つお地蔵さん |
大谷峠 |
大谷峠に立つ道標 |
木の間越しに見えるのは碇の集落だろうか |
美しい苔のガレ場を行く |
コアジサイが満開だ |
さて,ひと息ついて出発.627mのピークの南を巻いて少し行ったところの左手に露岩がある.登ってみると展望がよい.日暮山から久留米木山が見える.その先で急坂を下ったところで県道の近くを通る.ちょうどカーブミラーがあり,28の番号がふってある.その先でもう一度県道の近くを通るが,こちらは高い法面の上で,県道には降りられそうにない.その先,地形図で奥地集落と神川町長原への道(この道は実際にはよく分からなかった)が分岐するあたりに,仏像が彫られた石柱が立っている.いよいよ奥地集落への下りに入る.石垣で護岸された小川が見えてくると,まもなく奥地の集落である.もう耕作されていない水田が広がっている.集落のはずれにあるSさん宅におじゃまし,井戸水をよばれる.お話を聞くと,すんでいる人もわずかなようだ.ここからは舗装された車道を辿る.途中,日本の写真界の先覚者であり,土方歳三らの写真を撮影した田本研造の屋敷跡を見学した後,無事,バスに間に合う時間に神川町郵便局前のバス停に到着する.
木々のあいだから日暮山が見えた |
荒れた道を行く |
露岩からの展望(パノラマ) ※写真をクリックすると拡大します |
急坂を下る |
県道が見える |
仏像が彫られた石柱 |
奥地の集落に近づいた |
奥地の集落 |
ホナガタツナミの花が咲いていた |
これはツルアリドオシ |
田本研造屋敷跡 |
無事神川郵便局前バス停に到着 |
草や落ち葉に埋もれかけたかつての生活道を辿りながら,昔の生活の様子を偲ぶ,感慨深い山行きであった.