ツヅラト峠〜荷坂峠の稜線を歩く

稜線からの展望

稜線からの展望
                  
登山日  2014年4月14日
天気  晴れ
同行者  KT氏、SY氏
行程  駐車地9:42−9:54登り口−10:06炭焼き窯跡−10:12山の神−10:33ツヅラト峠10:46−11:12田山ノ頭(487標高点)−11:34郡界嶺(535.6三角点)11:42−11:52芦谷ノ高−12:13送電線鉄塔12:21−13:32 306標高点14:01−14:22荷坂峠14:46−14:59沖見平15:04−15:36登り口−15:50一里塚跡−16:15道の駅マンボウ【9.7km】(途中休憩、撮影時間含む)
行程
断面図
行程断面図
※標高には誤差がある可能性があります


友人が熊野古道ツヅラト峠を歩いた時、峠のところに荷坂峠への道標があったという。歩いてみないかとの誘いがあった。地図を調べてみると、ツヅラト峠から荷坂峠へ稜線通しで歩けそうだ。ということで出かけてきた。

 道の駅マンボウへ車を1台置き、もう一台で長島側のツヅラト峠登り口へ向かう。林道を行った先の広場に車を置き出発する。さらに林道を登っていくと、橋のたもとに“右いせ 左やま 道”と掘られた道標がある。橋を渡り、さらに林道を行く。道の右側には桜が、左側にはモミジが植栽されている。林道を詰めたところが登山口である。沢を渡ったところに“ツヅラト石道登り口”とあり、近くに説明看板が立っている。それによると、峠近くに九十九折れの坂道が連続することが峠の名前の由来になっているとのことである。その先少し行くと、石畳道がしばらく続く。炭焼き窯跡や山の神を見ながらさらに登っていくと、道の下が石垣で積み上げられている。この石積みを野面乱層積みというようだ。最後、大きな段差の石段を上がるとツヅラト峠である。東屋があり、大休止とする。眼下に長島の町が見え、その向こうに熊野灘がかすんでいる。

駐車地
駐車地

 
道標
橋のたもとの道標

 
林道終点
林道終点

 
登り口
登り口

 
説明看板
 説明看板

 
石畳
石畳道を行く

 
石畳

 
道標
ところどころにこのような道標が立っている

 
炭焼き窯跡
炭焼き窯跡

 
山の神
山の神

 
道
古道を行く

 
野面乱層積みの石垣
 道の下は野面乱層積みの石垣になっている

 
馬酔木
峠のすぐ下で見かけた馬酔木の花

 
ツヅラト峠
ツヅラト峠

 
展望
ツヅラト峠からの展望 長島の町がよく見えている

 

さて、ここからは稜線を荷坂峠に向けてたどることに。幸い道ははっきりしているようだ。ところどころに赤いテープもある。木の根の出た急坂を登る。登りついたところに“ツヅラト峠東峰”のプレートがかかっている。登り下りを繰り返した次の487mの標高点には“田山ノ頭”のプレートが。さらにアップダウンを繰り返し、535.6mの三角点に到着する。“郡界嶺”と記した標柱が立っている。傍らの木には“点名・伯父ノ谷”のプレートがかかっている。小休止したのち、さらに歩を進める。途中大内山方面を見通すことのできる場所がある。登りついた次のピークは“芦谷ノ高”とあり、“ツヅラト峠道・駐車場へ”の標識もある。落ち葉で滑りやすい急坂を下り、再び登りついたピークで尾根間違いをしそうになる。コンパスで方向を確かめて下ると送電線の鉄塔に出る。ここも眺めがいい。眼下に新しくできた高速道路が見えている。

 ここで道なりに下り始めるが、稜線(行政界)と方向が違うことに気が付く。稜線はほぼ南に向かっているが、この道は南西方向に下っている。地形図の破線道である。破線道をたどると稜線から外れてしまう。いったん鉄塔まで戻る。鉄塔から南の方向を見るが道らしいものは認められない。一か所テープがぶら下がっており、その先に道が続いているようだが、方向が違う。少し思案し、二人に待っていてもらい、南側に斜面を下りて偵察することにする。落ち葉で滑りやすい斜面をずんずん降りていくが、道らしいものが見当たらない。周りを確認しながらなおも降りていくと、右方向に赤いテープを認める。どうやらそこがルートらしい。テープに沿って少し戻り、上の二人に声をかけて、降りてきてもらう。家に帰って地形図とGPSの軌跡で確認すると、道は鉄塔のところで稜線(行政界)を離れて、地形図の破線道を少したどり、その後、破線道を離れ再び稜線と合流している。また、この付近では等高線も複雑に入り組んでいる。ともかく、正規のルートに戻ることができほっとする。

 さらにアップダウンを繰り返し先に進む。と、またまた尾根間違いをしてしまう。先に見えるはずのピークが見えず、どんどん下っている。どうも林業で使っているのか、立ち木に結ばれているピンクのリボンに惑わされてしまったようだ。鉄則通り元に戻ると、なんと、正規のルートが最近間伐されたのであろう倒木でふさがって見えなくなっているではないか。ようやく稜線に戻り、306mの標高点につく。木が切りはらわれており、長島方面が見通せる。車を置いた道の駅マンボウの横にある片上池も少し見えている。時刻も1時半を回っており、ここで昼食とする。一息ついて出発。ここからははっきりした道をたどり、ようやく荷坂峠に到着する。広い道が通っている。荷坂トンネルができる前の国道だったようだ。ここでコーヒーをいれ大休止とする。

急坂を登る
急坂を登ると・・・

 
ツヅラト峠・東峰のプレートが
ツヅラト峠・東峰のプレートが

 
稜線を行く
稜線を行く

 
田山ノ頭
田山ノ頭

 
稜線の道
稜線の道

 
郡界嶺に到着
郡界嶺に到着 今回の最高峰

 
ヤブツバキ
ヤブツバキが咲いていた

 
道
滑りやすい落ち葉の道を下る

 
展望
大内山方面の展望

 
道
急坂を登る

 
芦谷ノ高
芦谷ノ高

 
展望
送電線鉄塔からの展望

 
展望
306m標高点からの展望

 
荷坂峠
荷坂峠

 
説明看板
説明看板

 

 さて、荷坂峠道を下る。ここから登り口までの間が、世界遺産に登録された道とのことである。落ち葉の積もった道を下って行く。道端にある石には“憩石”の看板が。途中道を少し外れたところにある沖見平に寄る。ベンチがしつらえられており、わずかに海が見えている。元の道に戻り、下って行く。途中何か所か江戸道というのが分岐している。見ると急こう配で直線的に降りている。それを今のように九十九折れに付け替えたようだ。ところどころピンクの濃いツツジが群生している。オンツツジである。まだつぼみも多く、満開の時期にはきれいだろう。ようやく登り口に到着する。ここからは車道をたどる。少し行くと、道に沿って立派な猪垣が築かれている。やがて水田の中の道となる。振り返ると、芽吹き始めた木々が美しい。遠くに、辿ってきた稜線が見える。さらに進むと一里塚跡がある。やがて街並みの中に入り、車を置いた道の駅マンボウに到着する。

荷坂峠道
落ち葉の敷き詰められた荷坂峠道を下る

 
憩石
憩石

 
沖見平
沖見平

 
展望
沖見平から海が見える

 
歌の書かれた木板
沖見平の脇に立つ歌の書かれた木板

 
モチツツジ
モチツツジ

 
オンツツジ
オンツツジ

 
道
どんどん下る

 
木
付近にはこのように根元から枝分かれした木がたくさんあった

 
登り口
登り口に到着

 
説明看板
説明看板

 
猪垣
道に沿って猪垣が築かれている

 
木
萌え出した若葉が美しい

 
稜線
歩いてきた稜線を振り返り見る

 
一里塚跡
一里塚跡

 
街並み
街並みの中を行く

 

急なアップダウンもあり、また、道間違えもあったが、ところどころで展望も楽しめる充実した稜線歩きであった。


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